教える事の難しさ②

趣味でチェロのレッスンに通って下さっている方も御一人御一人様々な御気持ちで来られています。

とにかく上達したい方、のんびり楽しみたい方等々…

生徒さんのされる曲目の難易度、御希望など様々な面を考慮してサポートする必要があります。

チェロを初めてされる方で『バッハの無伴奏チェロ組曲をやりたいです‼️』と言う方がいても、難易度としては直ぐには弾けないので丁寧に説明しないといけません。

また、弓の持ち方から左手の押さえ方、基本的な構え方など何度も繰り返して生徒さんが楽しく上達出来るように柔軟にお伝えする必要があります。

レッスンする上で大変な事の一つは、上達したい御気持ちがある方に、それに必要な努力に忍耐力を上手く伝えられない、伝わらない時です。上達する為にはプロとアマチュアは関係なく、練習に時間をかけて鍛練重ねる必要があります。しかし習い事にそこまでのエネルギーをかれられない→上達出来ない、あまり面白くないといった悪循環になってしまうケースも、正直なところあります。

毎日何時間も練習する必要はないのですが、短時間でもコツコツと継続する方が長期的には上達されます。

レッスンさせて頂く上で大切な事は、自分自身のやり方を押し付けるのではなく、生徒さん御一人御一人に敬意を持って接する事が最低限必要なことかもしれません。

教える事の難しさ①

チェロを教える仕事(レッスンなど)を15年程させて頂いています。最初の頃は、自分の培ってきた技術、や経験を生徒さんに伝えるのが楽しく、教える事に迷いもありませんでした。

しかし、年数を重ねる毎に色々な生徒さんと接するうちに、自分の言いたい事を伝えるだけでは生徒さんに満足していただけないと気付いてきました。

一人一人の能力、年齢、モチベーションが違いますし、求められているものも違います。

プロのチェロ弾きになる為にレッスンや練習を重ねてきた私自身の感覚そのままで趣味の方(生徒さんの95%は趣味)にレッスンをしてしまうのは、生徒さんに多大なる負荷を掛けてしまうので、大変危険です。

また次回に続きます。

上手な人と一緒に弾く

オーケストラの御仕事は時々しかしてないのですが、最近何度か弾く機会を頂きました。同じプルト(隣同士で同じ楽譜を見て弾く)の方が上手な 方だと大変弾きやすく、1人よりも上手く弾ける時が多々ありました。

音の出し方、フレーズの作り方、安定したリズム感、安定した呼吸感等々…

自分が上手く弾けず苦労している箇所や課題が見えてる箇所を、隣の方が涼しい顔で何の苦労もなく出来ている時、大きなヒントを掴むチャンスです。『このやり方で試行錯誤していたけど、そうではないこちらのやり方のほうが良かったのか…』それは、左手の指使いであったり、右手の弓捌きであったり、様々です。直ぐに真似して修正出来る時、時間を掛けないと出来ない時など様々ですが、大きな刺激になります。

私がレッスンさせて頂く時は、あまり生徒さんと一緒に弾かなかったのですが、これからは時々一緒に弾かせて頂いたら何か得るものがあるのかなと思いました。