ミクローシュ ペレーニさん  その壱

2月後半に1週間ほど札幌へ行ってきました。 凄い雪だなと思っていると、この冬最後の大寒波だったようです。体感では1メートル近く積もっていました。

さて、今回の目的はハンガリーのチェロ奏者、ミクローシュ・ペレーニさんのマスタークラスを受講すること。 初日にオーディションがあり、ペレーニさんが直々に演奏を聴いてくださいます。 合格すると彼のレッスンを2回受講でき、リサイタルも聴くことができます。

これまで5、6回は受講したことがあるのですが、実は2年前、コダーイの無伴奏ソナタでオーディションに落ちました。 初めての不合格で落ち込みましたが、どうしても彼の得意なコダーイで受講したく、悩んだ末に今回再挑戦しました。 2年前は準備不足のまま臨んでしまい、オーディションで弾きながら「これは駄目だ」と後ろ向きになってしまった苦い記憶があります。結果は言うまでもありません。 どうしても、ペレーニさんとの最後の繋がりをこの記憶で終わらせたくありませんでした。 「ミスがあっても前向きな姿勢で、ペレーニさんの前でコダーイを演奏したい。結果よりもそれが大切だ」 その一心で今回のオーディションに向けて準備してきました。

さて、話は今回のオーディションに戻ります。 いよいよ出番となりました。 直前にペレーニさんから 「バッハのアルマンドを弾いてください」 と言われ、コダーイを弾く気満々だったので少し肩透かしをくらい、多少残念な気持ちになりました。 「分かりました。ただ、チューニングをコダーイ用にしているので少々お待ちください」 と答えると、 「それならコダーイをどうぞ」 と言われ、内心「よし!」と思い、1楽章冒頭から意思をしっかり持って弾き始めました。 Allegro maestoso ma appassionato. 力強い冒頭から、一昨年より確実に良くなっている実感がありました。 1ページ目が終わり、2ページに入り穏やかな曲調になったところで止められました。

バッハのアルマンドを指定されたのには理由があります。 受講曲は2曲提出する必要があり、コダーイ無伴奏ソナタとバッハ無伴奏チェロ組曲第1番を提出していたため、アルマンドを選ばれたのだと思います。

ちなみに2年前は、グダグダのコダーイの後に「バッハ1番のプレリュードを」と言われて弾きました。

今回の演奏後、まだ結果が出ていない中で、札幌コンサートホールKitaraから中島公園を歩いてホテルへ戻る時間は、とても清々しいものでした。 ペレーニさんの前で、自分なりに自信を持ってコダーイを演奏できたのですから。 長くなりましたので、今回はここまで。 「其の二」も書く予定です。